2020.05.21お知らせ
令和2年石取祭の祭車曳廻しは休止となりました
新型コロナウイルスの感染拡大防止の為、本年の石取祭の祭車引廻し行事を休止いたします。
石取祭は400年以上続く春日神社の御神事であります。その歴史を止めることは、心苦しい限りでありますが、参加者と見学の方らの安全確保を最優先と考えてこのような結論と至りましたことをご理解ください。
ただし石取祭の全ての行事を取り止めることはせず、祭車曳廻し以外の祭礼におきましては参列者の安全確保の上、前例にならいできる限り実施してまいります。
このような判断は、昭和35年の石取祭が、前年に発生した伊勢湾台風の被害により祭車曳廻しが休止となって以来、六十年ぶりのことです。
当時の議事録には
「祭車曳廻しは石取神事の重要な行事であり、水害或は警備不安等の理由にて執行不能の場合ハ将来に異例を残すこととなり又石取祭の永き伝統上よりも異例の事であるから休祭中各町毎に相談してもらいたい」
と記され、その年は石取祭の未来を考える機会とするよう御社頭より各町へ依頼がなされました。
そして議事録や通知文章には「中止」という言葉を使用せず「休祭」「休止」という言葉を使用しています。
先人の方々がこの言葉の使い分けたことを理解し、今回の判断においても「休止」という言葉を採用させていただきました。
石取祭は、これから50年100年と永久に続いていく御神事です。
私たちが将来、この一年を振り返ったときに「空白の一年」になっているのか、普段経験できない「特別な一年」になっているのか、この違いは石取祭が未来へ栄えるための大きな一歩となります。
何卒この思いを共有いただき、今年の石取祭へのご理解とご協力をお願い申し上げます。
自粛が緩和される中でありますが、気持ちを緩めることなく、社会一丸となって困難に立ち向かっていきましょう。